海苔漁師⚓︎
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海苔漁師の日常〜2月編〜

なべアウトドア
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今回は『海苔漁師の日常〜2月編〜』を紹介します。
元サラリーマンだった私は22年8月から宮城県七ヶ浜の海苔漁師として新たな人生を歩み始めました。
陸から海へ、職種も全く異なるものですが転職して半年以上が経ち、徐々に海の男に近づいてきたように感じます。笑
海苔養殖は冬季が本格シーズンですが8月から作業は始まっています。
8月〜1月までの作業内容も別記事で紹介しています。まだ読んでない方は合わせてご覧ください。

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2月は海苔最盛期

1月から冷凍網の摘採が始まり、2月以降も継続して行います。
12月から摘み取っている網は3〜4回目の摘採を迎える網も出てきました。
海苔は摘み取られるたびに前よりも強い葉になって伸びてきます。
強く成長した海苔は徐々に硬くなり歯応えがしっかりした乾海苔に仕上がります。

雪が降る寒い中での海苔摘み

12月から寒さが日に日に厳しくなっていますが著者の感覚として2月が一番冷え込んだ月だと思います。
防寒手袋、防寒長靴、ユニクロ ウルトラライトダウンなど防寒対策をしましたが作業が辛かったです。苦笑
海苔摘みの時は機械で網を巻き取るためほとんど立ちんぼです。
体を動かすことが少ないためどうしても寒さを感じやすくなってしまいます。

雪の降る宮城県

海苔摘みの大敵『モク(藻屑)』取り作業

2月上旬までは海苔摘みはスムーズなんですが、中旬以降になるとモクが網に付着するため摘採に時間がかかります。
モクと聞いて何のことだかわかりますか?もし分かる方は海のことが詳しい方でしょう。
モクとはいわゆる「海の藻屑」のことです。

モクは貝殻に根を張って海底に多く存在します。
寿命を迎えたり、荒波に揉まれて海面に浮き上がってくると海苔網にかかりやすくなります。
モクを取らずに摘採すると海苔を乾燥した時に機械で弾かれてしまい、1つ1つ手作業でゴミ取りすることになります。

実際にモク取りする映像があるのでご覧ください。
1箇所だけならいいですが毎日20枚以上の海苔網を摘菜するので大変です。

モクを取る映像

あまりにもモクが多く絡んでいる時は海苔摘採をする前に別の船でモク取りに向かいます。
2月は中旬以降に何度か摘菜前にモク取り作業にいきました。
写真がモク取りに使用した船です。通常は網洗いに使用しています。

モク取りに使用した船

乾燥した海苔のモク取り作業も大変

摘採する前にモクを除去してもすべてを取り切ることはできません。
乾燥させた際にモクが混じっている海苔は機会によって選別されてしまいます。
選別機で弾かれた海苔は1つ1つ手作業で除去する必要があります。
写真はモクがついていたため弾かれた海苔の山です。苦笑

選別機で弾かれた海苔

昔ながらの「海苔すき体験」を実施

2月上旬には地域の子供たちに海苔すき体験を行いました。
海苔すきとは昔ながらの製法で生海苔を木枠や簀を使って乾燥させる作業のことです。
今ではほとんどの海苔屋が機械作業のためかなり珍しい体験ですね。

約10名の子どもたちが親方の簡単な講習を受けて海苔・海のことを勉強していました。

親方の講習を受ける子どもたち

子供たちは海苔すき体験をするのが初めてなので全てのことに前のめりで興味を持っています。
実際に体験すると思ったより難しいのか声に出しながら何度も挑戦して楽しんでました。
子供たちの親御さんも一緒に体験してましたが、子供たち以上に楽しんでいたかもしれません。笑
みんなが手すきした海苔は2〜3日しっかりと天日干ししたら乾海苔の完成です‼︎

子どもたちが手すきした海苔

海苔養殖も終盤戦に突入

今回は『海苔漁師の日常〜2月編〜』を紹介しました。
1月同様に摘菜〜乾燥までの作業を繰り返し行いつつ、モク取りも作業に加わった感じです。

2月中旬以降は気温が高くなる日も多くなり、海苔の成長が鈍化&色落ちが始まり始めました。
3月になればより一層色落ちが進むため海苔養殖も終盤戦に突入します。
最後まで美味しい海苔を摘み取るため日々1つずつ丁寧に作業していきます‼︎

また次回の記事でお会いしましょう。

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なべ
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海苔漁師/ブロガー
アウトドア大好きな漁師ブロガー♪ キャンプ情報を中心に更新してます! ほかにも漁師の日常・興味があることも発信しています!
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